Palm_m500が発売されたのは2001年で、もうだいぶ昔の話になってしまいました。当時m500は、リチウムポリマーバッテリーを搭載したことにより従来モデルに比べ薄型のスタイリッシュな本体デザインを実現しました。
[no_toc]OSがバージョンアップされたほかSDメモリーカードが使用可能になるなどの新たな機能が追加されユーザーにとっても魅力的なハンドヘルドマシンとしてデビューを果たしています。
m500の特徴
グレーのケースに黒のカバーが付属するm500のデザインは落ち着いた質感を漂わせています。
m100シリーズとも異なる他に類を見ないこの形状は、画像では分かりにくいクールでスマートな印象がありました。
IT雑誌などの掲載写真を見るより実物のほうがカッコよく見えます。
当時、WindowsCE機の多くがCFメモリを外部記憶メモリとして採用していたのにくらべ、m500が採用するSDメモリーカードは斬新で最先端のモバイルデバイスの象徴であるかのように感じられたものです。
ただし、当初ささやかれていたSDカード型の無線デバイスが、サードパーティーからもなかなか開発されなかったのにガッカリさせられたのを覚えています。
仕様
主なスペックは次の通りです。
- OS:PalmOS4.0日本語版
- CPU:Dragonball_VZ(33Mz)
- 大きさ:タテ114(mm)×ヨコ79(mm)×厚さ10(mm)
- 重量:113(g)
- メモリー:8MB(RAM)/4MB(ROM)
- 電源:リチウムポリマーバッテリー
同じ時期に発売されたカラーモデルのm505は本体の厚みが13mmでモノクロモデルのm500のほうが3mm薄い構造でした。
m500の使用感
CLIEとの比較になりますが初期モデルからジョグダイヤルを搭載して発売されたCLIEに対して本家と言われたPalmから発売されたm500シリーズには同じような操作システムがありません。
m500に限らず他のPalmデバイスでもメニューアイコンを選択するのにもスタイラスを取り出す操作が必要なのは少し不便に感じたのは事実です。
m500を手に持った感じは全体をホールドできるイメージです。m100シリーズよりコンパクトに仕上がったサイズは日本人の手にも馴染むものでした。
標準で付属していた画面を覆うカバーは現在(2018年投稿時)スマホケースと して主流となっている見開き式の手帳型のケースに似ていてm500はその先駆け的存在ではないかと思うほどです。
それに比べサイズ感のほうは大きすぎる最新式のスマホとは全く異なり、上着やシャツの胸ポケットにも違和感なく収めることができるサイズです。
モノクロモデルの特徴である視認性の良さと、このコンパクトでスタイリッシュなデザインは他社から発売されていたPalmデバイスと比較しても群を抜いている感があり自分としては一番のお気に入り機種です。
残念ながら今ではスマホさえあれば持ち歩く必要がないm500ですが、手になじむ絶好のスタイルであることは間違いありません。