多くのPalmデバイスが世に出回る中でCLIEというブランドで極めて独自のスタイルを切り開いてきたSONYが打ち出した最小デバイスがPEG-SJ30です。
[no_toc]Palmデバイスとしての性能はT600Cと同等ですが最小化されたデザインはどのようなものだったのでしょう。
最も小さなクリエPEG-SJ30の特徴
今回取り上げるPEG-SJ30は高さ(縦の寸法)がT600Cより14mmほど小さくなっていて正面から見ればコンパクトに見えます。
画像のPEG-SJ30はシルバー色、クレードルにセットされていますが、実はSJ30はHotSyncクレードルが別売りでした。
本体の左側にはSONYが誇るジョグダイヤルとバックボタン。
右側は特に何も装備がなく上部にスタイラスペンが付きます。
本体上には電源ボタン、メモリースティックスロット赤外線ポートが配置。
下部にはT400/T600シリーズと同様のクレードル用IOがあります。
本体裏には、バッテリー取り出し用の切り込みがあり蓋がねじ止めされています。
CLIE_PEG-SJ30の仕様
PEG-SJ30は外観をのぞき内部のスペックはT600Cとほぼ同等です。
重量はSJ30が1グラムだけ重くなっています。
- OS:PalmOS4.1日本語版
- CPU:DragonballVZ33MHz
- 大きさ:タテ104(mm)×ヨコ71.8(mm)×厚さ16.8(mm)
- 重量:139(g)
- メモリー:16MB(RAM)/8MB(ROM)
- 電源:リチウムイオンポリマーバッテリー
前モデルに比べ特段性能が上がったわけでもないSJ30でしたが、これは当時のPalmデバイスユーザーにはウケが良くなかったように記憶しています。
形をコンパクトにしただけでは売れなかったというのが正直なところでしょう。
海外ではモノクロモデルが存在?
以前から情報として耳にしていますが、CLIEの海外版ではSJ20という型番でSJ30と同じ筐体を使用したモノクロ画面モデルが存在していたようです。
極めて私的な意見ですが、モバイルデバイスはモノクロモニタを搭載していれば充分と考えます。
とくにこうしたブログ記事を書くときなども、テキストレベルの編集ではカラーが必要な理由はほとんどありません。
実際に当記事もモノクロのpomeraDM100を使用して書いています。
手のひらにピッタリサイズのモノクロデバイスは目も疲れにくくガジェット好きにはたまらない存在です。
とは言っても今となってはモノクロSJ20は手に入れることが容易ではなく、仮に手に入ったとしても英語版を日本語に書き換えるためのノウハウがなくては使い物にならないことでしょう。
樹脂製ケースをもつSJ30の使用感
さて、クリエ最小デバイスのPEG-SJ30について書いてきましたが、この機種の最大の魅力は手のひらへのフィット感です。
この適度にある厚みがコンパクトすぎず実にしっくりしますし、ジョグダイヤル・バックボタンの操作性も数多くあるクリエの中でも最良と言えます。
そして、樹脂製のケースはT400/600Cの金属製と違い冬場のヒンヤリ感がほとんど感じられません。
握り心地が自然でストレスを感じないのです。
手のひらへのフィット感に優れたPEG-SJ30ですが、手元の個体はバッテリー寿命により全く充電できない状態。
ACアダプタで電源を供給すれば起動は可能なので、もし替えのバッテリーが入手可能であるならばもう一度手に馴染む最適なクリエを実感してみたいものです。