PDA時代の初期にシャープが独自OSを搭載した端末として発売したのがZaurus(ザウルス)MI-L1。
[no_toc]SHARPのZaurusシリーズは文字入力を重視していたようで、初期のMI系モデルからLinuxOSモデルまでキーボード有りの製品が多いのが特徴です。
初期型Zaurusの外観
ZaurusMI-L1の見た目は、そのころ他社が売り出していたPDAに比べやや大きめで地味な印象でした。
設定項目を良く確認していませんが、バックライトが付いていないのはもともと搭載されていない機種なのかも知れません。
Zaurusに限らず、初期のPDAはどれもバックライトが搭載されていても十分な照度がないものがほとんどでした。
本体の左側にはSDカードスロット、赤外線ポートなどが配置されています。右側面には特に何も装備されていません。
縦長本体の上部にはCF(コンパクトフラッシュ)スロットtypeⅡが装備されています。
底面には、充電用のACプラグの差し込みとPCとの通信ケーブル用I/Oポートが配置されています。
本体裏にはバッテリー取り出し用のカバーがある程度。
MIザウルスはSDカードとCFスロットが割りと初期のモデルから搭載されていたのが、他社と比べて特徴的だったと覚えています。
CFスロットは主に通信用のカードスロットを想定していて、無線LANやアナログ回線を使った通信機能には力を入れていたPDAだったと言えるでしょう。
MI-L1の主な仕様
SHARP_ザウルスMI-L1の主なスペックは次の通り。
メーカーサイトでも使用OSは「ザウルスOS」とだけ表記されています。
- OS:ザウルスOS
- CPU:32ビットRISC
- 大きさ(カバー無し):タテ139.5(mm)×ヨコ81.5(mm)×厚さ17(mm)
- 重量(カバー無し):185(g)
- メモリー:16MB ユーザーエリア7MB
- 電源:リチウムイオン充電地
PDAと言えば、CASIOがWindowsCE、SONYはPalmなど他社が汎用のOSを搭載し商品を開発する中で、SHARPだけはZaurusに独自のOSを搭載していたのが印象的でした。
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Zaurusのハードウェアキーボード
MIザウルスの特徴はなんといってもQWERTYキーボードを搭載しているPDAであるということ。
ボタンは小さいですが、当時、ガラケーの同じキーを何度も連打しながら文字入力を打っていたのに比べれば格段に打ちやすいものです。
その後のザウルスの進化
ザウルスの最も初期のモデルがこのMI系だったかどうか覚えていませんが、その後カメラ搭載などの進化を経てLinuxザウルスへと発展していくことになります。
Zaurus(LinuxOS)の終盤モデルにはハードディスクが搭載され、記憶容量が拡充されましたが、電力の消費や耐衝撃性に劣ることなどHDDのデメリットを考えると必ずしも喜ばしいものではなかったようです。
正直、ノートPCにSSDが搭載されることが当たり前のようになっている現代と比べても一時的に時代に逆行した瞬間があったともとらえることが出来るでしょう。
ただし、クラムシェルタイプの筐体にLinuxを搭載したZaurusはもはやPDAというより超小型ノートPCだったと言っても過言ではないほどの携帯性に優れた全部入り情報端末でした。